テレビや雑誌などで、海外の住宅をご覧になったことはありますでしょうか?
意識をして見ないと見逃してしまいがちですが、海外の住宅では、粘土瓦が意外と多く使われていることが分かると思います。
実は粘土瓦は、日本固有の建材ではなく、世界中で古くから使われている屋根材なのです。
■古くから世界各地で使われてきた粘土瓦
粘土瓦の発祥については諸説ありますが、確認されているものでは、今から約3400年前、ギリシャで初期青銅器時代に作られたとされる一枚造りの粘土瓦があります。
また中国でも、約3100年前の西周時代に円筒分割造りの粘土瓦が存在したことが確認されています。
いずれにしてもこの頃、日本はまだ縄文時代ですが、世界ではかなり古くから粘土瓦が存在し、普及してきたことが分かります。
なお、日本に粘土瓦が伝来したのは約1400年前、朝鮮半島にあった国「百済」から仏教と一緒に入ってきたとされています。
■バリエーション豊かな世界の粘土瓦
粘土瓦は誕生してから徐々に世界中へと広まり、各地の気候風土に合わせてカスタマイズされながら発展してきました。
その種類は色やカタチ、焼成法、製法などの違いで、1000を越えます。
ヨーロッパ北部では、平らな粘土瓦が多く普及している傾向があります。
たとえばドイツでは、平らで魚のウロコのような「フラットタイル」と呼ばれる粘土瓦が知られています。
一方、同じヨーロッパでも地中海寄りのスペインやイタリアでは、丸みを帯びた瓦が多く使われています。
東アジア圏では反りのある粘土瓦が多く、模様や装飾を付けるケースが多く見られます。
日本でも、装飾が付いた鬼瓦や軒丸瓦などをご覧になったことがあるかと思います。
このように、カタチこそさまざまですが、粘土瓦は世界の多くの地域で使われ、住宅には欠かせない屋根材となっています。
ただし、「強風や地震に弱い」という瓦の弱点は、どの地域でも共通した課題となっていました。
■風速80mの台風に耐えた屋根瓦
ここでアジア圏の中でも、観光地として有名なグアム島にスポットを当ててみましょう。
グアム島では1595年から333年以上続くスペイン統治時代があり、粘土瓦を使ったスペイン建築が各地で建てられました。
瓦は現地のチャモロ文化に溶け込み、現在もリゾートホテルを中心に粘土瓦が使われています。
グアム島といえば、熱帯低気圧が「生まれる」地域です。
スコールこそ多いですが、発達した大型の台風が頻繁に訪れることはありません。
しかし2002年、大型の台風「ポンソナ」(PONGSONA)が襲来しました。
グアム全土の電気、水道などのライフラインを破壊し、過去最大の被害を出し、日本からも援助物資などが送られたほどです。
そのときの風速は80m以上。
風速80mがどのぐらい力があるかといえば、車が飛び、家屋も全壊する恐れがあるほどです。
建物を全壊させるほどの強風ですから、屋根瓦も当然のように飛ばされます。
下の写真はホテルですが、躯体は持ちましたが、屋根の瓦は飛ばされています。
しかし中には、瓦が飛ばされなかった建物もありました。
この建物の屋根、実は1998年に「ポリフォーム」という強力な屋根瓦用接着剤で屋根を施工されたものでした。
さて、風速80mに耐える「ポリフォーム」とは、一体どんなものなのでしょうか?
■屋根瓦を強力に接着する「ポリフォーム」
「ポリフォーム」は、30年もの実績のある、屋根瓦を施工する際の強力な接着剤です。
その強靱な接着力から、アメリカ・フロリダ州の強風地域の条例では、屋根瓦の施工で義務付けられるほどの信頼があります。
そのメリットは、強風や大きな地震でも剥がれない驚異的な接着力のほか、断熱性、軽量化、作業性などがあげられます。
また施工時に釘穴を開ける必要が無いことから、雨漏りの恐れが無い点も強みです。
時代とともに、施工材料は進化を遂げています。
日本の従来の瓦葺き工法とは異なりますが、検討の価値は十分にありそうですね。
なお国内では、ポリフォームは下記で取り扱っています。
詳細につきましては、リンク先のサイトをご覧ください。
・ポリフォーム日本代理店会